日本古来の象、アケボノゾウ化石が、完全に近い状態で発掘された滋賀県多賀町2022315日に国の天然記念物に指定されました。ゾウ化石が国の天然記念物になるのは日本初!そこで「滋賀多賀ゾウの里」を広く知ってもらおうと、「アケボノゾウを自由に表現しよう!!」というテーマでアート作品を募集しました。2023年3月18日から4月9日まであけぼのパーク多賀・多賀町立博物館にて開催した「第1回 シガタガゾウのアート展」には、全国から250点ものアケボノゾウ作品が寄せられました。そのほか様々な活動を通じて、国内外にその魅力を感じてもらおうと情報を発信しています。 

第1回 シガタガゾウのアート展(当サイト) 文化庁 文化遺産オンライン アケボノゾウ化石多賀標本(外部サイト)
多賀町立博物館 公式サイト(外部サイト) シガタガゾウのサト について(外部サイト) アケボノゾウについて(外部サイト)


ゾウが逢い多賀ってる!! “飛び出しゾウやブランディング” 総合的な学習&卒業制作展
多賀小学校 大滝小学校
2024年3月2日(土)~31日(日)開催中!!



2024年3月2日(土)~31日(日)
10:00~18:00  休日(土・日)は17:00まで
場所:あけぼのパーク多賀(滋賀県犬上郡多賀町四手976-2)
入館:無料
休館日:3月1・4・11・14・17・18・20・25日
 
多賀町立多賀小学校・多賀町立大滝小学校6年生による総合的な学習の時間で地域学習をした取り組みの成果と卒業制作「飛び出しゾウや」の展示をします。また、総合的な学習の時間に講師として関わってくださった、神谷利男氏と坂本成志氏の作品展も同時開催します。


“飛び出しゾウやブランディング”
総合的な学習&卒業制作発表会と展示について


〇キャッチコピー「ゾウが逢い多賀ってる」
多賀町の多賀小学校と大滝小学校の6年生の授業に総合的な学習の時間があり、今回は2つのテーマで課題に取り組んでいます。
① 地域の宝「アケボノゾウ」を知ること、広めることをコンセプトにアイデアを出し、6年生が主体となって地域学習に取り組むこと。
②「飛び出しゾウや」で、在校生や新1年生、まちの交通安全を願い、交通標識で地域貢献を目指すこと。


〇「飛び出しゾウや」とブランディング
 国の天然記念物に指定された「アケボノゾウ化石多賀標本」を国内外に周知することを目的に、昨年3月18日から4月8日まで「第1回シガタガゾウのアート展2023」を開催しました。
 アート展開催以降、出品者とのご縁で多方面に事業が展開されました。なかでも、公募作品より、坂本成志氏の『アシタガゾウが生存する世界線』に登場する、交通看板「飛び出し坊や」のパロディー「飛び出しゾウや」の人気が高まり話題となりました。
 そこで、アート展プロデューサー神谷利男氏が久田工芸様に依頼して、公式「飛び出しゾウや」5体が制作されることになりました。この「飛び出しゾウや」を多賀町内でどのようにデビューさせるのか、ブランディングを多賀小学校6年生51名、大滝小学校6年生4名と取り組むことになりました。
 第一線で活躍されている、プロのデザイナーである神谷利男、坂本成志の両氏を講師に迎え、見せ方のヒントやデザインの話などを4回にわたり学び、子どもたちと議論してきました。


〇多賀小・大滝小 総合的な学習の時間 講師のご紹介


神谷 利男 [かみたに としお]
グラフィックデザイナー/イラストレーター/画家/第1回シガタガゾウアート展プロデューサー
 
1964年京都生まれ。
京都市立銅駝美術工芸高校図案科、
京都市立芸術大学美術学部デザイン学科卒業。
デザイン会社に12年ほど勤務の後、
神谷利男デザインを設立。 
 
幼少の頃の「画家になる」という夢を
50歳を過ぎて思い出し油絵を描きはじめる
2020年に初個展を京都で開催。
2021年、2022年 2023年にも個展を開催。
2022年、六甲ミーツアート2022にて「神戸市長賞」(kammy+OK! アートユニット)を受賞。
2023年、京都芸術祭国際交流展2023にて「京都新聞賞」を受賞。
グループ展、企画展に出品多数。


坂本 成志 [さかもと せいし]
グラフィックデザイナー/「飛び出しゾウや」作者
 
1991年金沢美術工芸大学卒業後、大阪のグラフィックデザイン会社にて勤務。
主にCIデザイン、広告デザインなどに携わる。
1997年渡米し、ニューヨークの出版社やデザイン会社にて、主にエディトリアル、トレードショー展示ブース、POP、webなどのデザインを手掛ける。
2017年より神谷利男デザイン株式会社にて勤務。


主催:シガタガゾウのサト祭り実行委員会
後援:多賀町まちづくりネットワーク・YOBISHIプロジェクト
協力:多賀町立多賀小学校・多賀町立大滝小学校・多賀町立博物館・多賀町立文化財センター


3月1日(金)、一般非公開の中、企業の方や報道関係の方の前で
成果発表会をおこないました。
この日の模様は、ネットニュースでも取り上げられました。



「第1回 シガタガゾウのアート展」グランプリ作品


C102「アケボノゾウ えかきうた」西村 有理

アケボノゾウの絵描き歌です。滋賀県の山々を思い浮かべて作りました。


【映像の部】

C101「アケボノゾウを描きながら、2023年3月」えむらけ

江村空な、江村海の、江村安海、江村耕市の家族4人で一緒にアケボノゾウを描きました。描きながらいくつかの会話とともに聞こえてくるいろんな音が録音されました。2023年3月の記憶と記録です。


【平面の部】

B121「わたしはわたしなの」槙 倫子

誰も見たことが無い「しがたがぞう」、自由に描いてみました。そして版画の技法上、偶然性も手伝って「これってゾウなの?」てなる作品が出来ました。いやぁ、楽しかった!
「ぞうってこんなんちゃうでしょ?」と言われそうですが、いいの、いいの!この子が言うんです「わたしはわたしなの」って。


【立体の部】

A107「surface -アケボノゾウ、時空を超える-」奥田 誠一

約180万年前に、滋賀県多賀の地に生息していたアケボノゾウが、時空を超えてよみがえります。作品の形態は、浮き上がる(surface)アケボノゾウのイメージです。素材は、日本のゾウなので和紙を使用。和紙の燃え残った断片を重ねて成型しています。表層(surface)で覆われた、中が空洞の構造です。表層の文様は、感情や堆積する時間やデータの渦を表します。今、アケボノゾウの生きた姿を見ることはできませんが、残った骨の化石が生前の姿や生態を示すように、燃え残った和紙の断片でその雄姿を表現しました。床面の円形は、展示会場のフロアと一体となり、立体となった頭部は中空で、その内部は無数の焦げ穴により会場空間と繋がります。今もアケゾノゾウは、私たちと共に在るのです。アケボノゾウも人も、限られた命の灯を精一杯燃えあがらせ、やがて消えていく存在ですが、共にその精神は、時空を超えて未来に繋がっているのだと思います。


『かつて琵琶湖にはゾウがいた!?古生物学者 高橋啓一さんに聞きました』

「滋賀のええトコ」情報を集めて発信してくださっている『しがトコ』さんで取材された記事(2019年10月15日)のご紹介です。(外部リンク)
[special thanks to しがトコ様、琵琶湖博物館・高橋啓一 館長]


 
公式ガイドブック「多賀はゾウの里だぞう」
多賀町立博物館 編/2020年7月1日刊

お問い合わせ

〒522-0314 滋賀県犬上郡多賀町四手976-2 
シガタガゾウのサト祭り実行委員会 事務局 
(多賀町立博物館内)
Email:museum@town.taga.lg.jp TEL:0749-48-2077